第2回目 7月16日 ご本堂まめ知識・法要体験講座
- お寺のご本堂って何が飾ってあるの?
- 家庭のお仏壇とのちがいは?
- 僧侶の方はどんな目線でおつとめを?
- 本堂お内陣側より法要体験
第2回目の7月16日は、普段は僧侶が出勤して着座する内陣の両脇の部屋である両余間に、皆さん着座しご一緒に法要に参加いただき、僧侶の目線で内陣での法要体験をしていただきました。「余間に着座したら、厳粛なる法要なので、私語を慎んで大きな声でお勤めください。金箔の柱や仏具などには手で触れないで。」などの注意事項を聞かれてから、皆さん緊張の面持ちでそれぞれ両余間にお座りいただきました。
『かんしょーーはーーーいーー』と法要開始の合図のあと、行事鐘がすぐそばで打たれ、外陣正面に法務員さんが出勤されました。いよいよご命日法要です。雅楽の演奏(CD)の中、導師(住職)が登礼盤し、正信偈を皆さんご一緒に大きな声でお勤めいただきました。内陣のすぐ横から、導師の作法をご覧になり、導師の息遣いも聞こえてくる中で法要の体験された皆さんでした。『よかったです。こんな体験、初めてで緊張しました。』『阿弥陀様の姿をはじめて真横から拝見して、感動しました』『住職さんと一緒にお内陣でお勤めできて、とても感動しました。』と、みなさんとてもよかったという感想でした。しかし普段とはちがい、一番緊張したのは住職かもしれません。(笑)
住職講座の前席では、そのまま両余間(よま)にお座り頂き、内陣と両余間のお荘厳を細部にわたって説明がありました。この日は特別に眞願寺法宝物の蓮如上人御染筆(ごせんぴつ)名号も奉献(ほうけん)させていただきました。そして外陣からでは見えにくい部分について、須弥壇の形とその意味や、宮殿(くうでん)と厨子(ずし)のちがい、戸帳(とちょう)と華鬘(けまん)・揚巻(あげまき)、そして天井や宮殿の屋根や天蓋(てんがい)など。皆さん興味深く聞いておられました。
後席は、外陣にもどり、報恩講にしか奉献しない御絵伝(ごえでん)についてお話ししました。毎年報恩講では遠くにしか見られないので、近くでじっくり見ていただき、御伝鈔との関係など、そしてお得度の図、弁円の図について解説し親鸞聖人のご苦労をともにいただくのが報恩講で、おとり越し報恩講として夏のお盆時期に御家庭に参勤させていただいている旨も、お話ししました。
本来から言えば、不作法・ご無礼のこととは存じましたが、内陣のすばらしさと、僧侶の作法をきちんと知っていただきたい、そして本堂での法要について益々理解をいただければとの思いから、体験していただきました。豪雨の中、多くの皆様に参拝いただき、尊い体験をしていただくことができて、とても良かったと思います。
さて、来年の住職講座はどんなことをしましょうか。ご要望があれば是非住職までお願いします。