9月29日は報恩講の中日で、毎年参詣者が一番多い日ですが、今年も大逮夜法要には眞願寺の門信徒はじめ安楽寺様御一行はじめ近隣の御寺院門信徒の方々など、150名の参詣がありまし た。中にはこんなに可愛い参拝者もいらっしゃいましたよ。
お昼のお斎は精進料理で、婦人会と当番地区の皆さんが、前日より準備いただき、お参りいただいたすべての方々、そして御法中の方々にもご接待がありました。報恩講が始まれば、満座のご法話が終わるまで、食事はすべて「精進料理」をいただきます。仏教では大切な行事や悲しみのご縁の時はもちろん、「精進料理」をいただきます。特に浄土真宗の「報恩講」では親鸞様を偲び、私がかぎりあるいのちをいかさせていただいている事に気づき、尊いお恵みに感謝する大切な期間でもありますので、お肉やお魚などは一切いただかないのが、古くからの常となっています。今年も質素なお食事ですが、心のこもったおいしいお精進のお斎を皆様といただきました。
午後1時20分に、大太鼓がご本堂に鳴り響き、ご法要10分前がつげられ、皆さんご本堂に集ってこられます。
ご本堂の横の和室では、御法中の皆様が袈裟衣をつけられ、お揃いになられます。そこで、住職・責任役員よりご挨拶があり、法要の打ち合わせが行われます。
いよいよ大逮夜のご法要がはじまり、札幌雅友会の皆様により、雅楽の演奏の中、御法中が内陣に出られます。そして御導師相焼香の安楽寺様が登禮盤され、読経が始まります。お勤めは「正信偈」でしたので、皆さんご一緒にお称えさせていただきました。
雅楽演奏の響く中始まったご法要、多くの僧侶の方々とご一緒に称えさせていただいた「正信偈」は、御堂に響き渡り、私の身体全身へと隅々まで響き渡って下さいます。その感動は、参詣いただかないと味わえない素晴らしさでしょう。
親鸞聖人の『お念仏聴聞せよ』とお導き下さるお声が、時を越えて今私に響いてきます。ありがたくもったいないことです。
大逮夜が終わり、引き続き「本年度門信徒追悼法要」が行われました。一年間悲しい別れをご縁として、お寺との繫がりできた方々とご一緒に、なき方を偲びつつ、仏縁をいただくご法要です。悲しみを縁として、親鸞様の教えを聞き、お念仏を慶ばれるようになればと願うばかりです。
二座のご法要の後はご法話をいただきました。増毛町藤順生師のご法話は、親鸞様の御生涯をいただきつつ、お念仏の尊さを、わかりやすくお説き下さいました。
やがて日は暮れ、夕方のお斎をいただき午後6時よりお初夜のお勤めになりました。門信徒の皆さんお子さんも集い、万灯会が行われ、参詣いただいた有縁の皆さんが「おあかり」をお供えしました。60名からの「おあかり」がそろうと、とても美しく、自然と手が合わさります。
そして御法中の皆様とご一緒に、お勤めをさせていただき、藤先生のご法話を聞かさせていただきました。お参りしてくれたお子様には、おみやげを総代さんよりいただきました。
気づけば午後7時を回り、お念仏のともしびも明日へと受け継がれていきました。尊い報恩講の中日、いよいよ明日は満座のご法要です。