今年の春季永代経は、寒の戻りのような寒さと雨の多い三日間でしたが、多くの門信徒のご参詣をいただき、お勤めさせていただくことが出来ました。眞願寺のご縁ある多くの物故者のご苦労を偲び、自分のある姿に感謝するとともに、み佛の教えを聞かさせていただきました。
このご法要より、別納永代経掛け軸を奉献させていたいている御忌前様前卓を新調させていただきました。多くの皆様のご懇念により、み教え(お経)が代々に受け継がれていくよう願いつつ、お飾りできた喜びを共に感謝申し上げました。
その前卓にかけるちょうどいい大きさの打ち敷が無いため、短かったのですが古い打ち敷を使わさせていただきました。いくつかあった古い打ち敷の中で、その裏に、昭和49年に念仏奉仕団でご本山に行ったときの記念に寄贈いただいた事が書かれ、そのご懇念をいただいた方々の御芳名も記載されていましたので、中日にご披露させていただきました。
ちょうど40年前にご本山に団参でご奉仕いただき、その時の記念としてお残しいただいた貴重な打ち敷、その日に参詣されていた方々の先代のお名前が沢山ありました。その方々のご懇念も、こうして今日ご法要にお飾りして参詣出来る喜びこそ、今日のご縁といただきました。
三日目は開闢法要と総永代経を併修し、特に多くの門信徒皆様と参詣させていただきました。
この度の法話は、斜里町秀岳寺御住職の林川渉師に昨年に引き続いてお取り次ぎいただきました。当寺の寺報響37号の記事を参考にしていただきながら、「灯」「香」「花」という三具足の一つ一つの味わいを、三日間それぞれお話しいただきました。
み法をいただき、ご縁あるこの社会の中で生かさせていただく、私の姿を見つめさせていただくご縁となったと思います。
そんな境内も、ひと雨ごとに残雪もあとわずかとなりました。今年の雪どけは特に早いですね。
そっと枝のそばまで来てよく見てみると、まもなくですね。境内のお花も。
永代経が終われば、まもなく初参式と親鸞さまの降誕会です。春の行事も大詰めをむかえさせていただきます。桜のつぼみもだんだんふくらむことでしょう。
その永代経の三日間、いつもお世話になっている監査役の宮崎廣夫さんにご協力いただき、御本人の映した写真展を行いました。ご本堂に大きなパネル作品を6枚展示いただき、北海道ならではの自然豊かな景色を拝見させていただきました。いつかは門信徒皆さんでデジカメコンテストでも出来たらいいですね。
法要も終わり今日4月17日の朝、ご本堂でお勤めさせていただいていると、永代経法要前日の13日に立てた仏花の白菊が、ようやく開いて来たようで、ご法要は終わってしまいましたが、仏花全体が一番美しくなったようです。自分で立てた仏花ではありますが、そんな仏花を拝見しつつ手を合わせ、「あんな自分が・・。気づけばこれも唯々お導きだったなー。」と深くお念仏申させていただきました。
そんな今日は9回目の父の祥月命日。子供の頃寒い外で冷たい水で父に言われつつ、嫌々花瓶を洗わさせられた時のこと、真剣そのものの眼差しで仏花を立てていた父の姿、そしてその仏花をお供えしてお念仏申していた父の姿、、。不思議ですね。当時はお花にまったく興味なかった自分でした。
知らず知らず私の計らいを越えたご縁が、今日の私の手を合わせて下さっているのでしょう。お陰様で今年も春の永代経、お勤めさせていただきました。明日はおみがき清掃です。