住職講座 おつとめ作法・ご本堂まめ知識・法要体験

投稿日:2017年5月20日

今年も昨年に引き続き住職講座が2回行われました。2回とも講座の最後に質問コーナーがありましたが、皆さんからたくさんいただき、時間もあっという間に過ぎてしまいました。また、皆さん初めての内陣での法要体験もされました。

第1回目 5月16日 おつとめと作法

  • ご家庭の仏壇では普段どうされていますか?
  • ご命日のおつとめは?
  • ご法事や悲しみのご縁の時はどうしたら…?
  • 短時間でできるお勤めとは…?


 「お仏壇をどう後世に受け伝えるか。」眞願寺で行っている仏事相談でも、この問題が結構あります。少子化によって、生まれてきた問題でもありますが、その根本にはお寺や僧侶側にきちんと教化してこなかった大きな責任を感じます。ご本山では今年「伝灯奉告法要」が行われ、ご門主様(法灯)が親子によって受け継がれ、慶びの年となりました。御家庭でお仏壇(信仰)が親から子へ・子から孫へと受け継いでいける家は、年々少なくなっています。受け継ぐとはどういうことなのか。誰の為のお仏壇なのか。そんなお話しをはじめにさせていただきました。おめでたいことにこの5月9日、法務員の稻垣さんに第二子(長男)が誕生し、名前を灯眞(とうま)君といただきました。そのお名前の字から、お父様の願いが響いてくる様でした。
 そんなお話をしつつ、平素ご自宅で短時間でおつとめするいくつかの事例や、ご命日はじめ各行事でのおつとめを紹介しました。また、家庭でのお仏壇の作法やお飾りについて、実際にお仏壇を例に取りながら紹介しました。
 特にご法事の時のお飾り方法やご往生された方のご遺骨などの壇(中陰壇)のお飾りなども、細かくお話しさせていただきました。そしてその意味合いも。
 皆さんはいかがされていますか?ご法事や葬儀の時、大事なお仏壇のお飾りなど、仕出し業者さんや葬儀会社にすべてお任せしてしまっていませんか?最近、一番の主役であるはずのご家族が、まるでお客さんのように思えることも多々あるようです。そんな一つ一つの例を上げながら、お話しさせていただきました。

住職講座から家庭でのお仏壇豆知識

①三具足(みつぐそく)と五具足(ごぐそく)

三具足

ポイント
☆平素のお飾りは三具足で十分です。
☆お寺でも五具足は特別な法要(報恩講)の時のみです。
☆三具足=左から花瓶、香炉、ローソクの順で並べておきましょう。(五具足=花瓶一対、香炉、ローソク一対になります)
②お仏壇に過去帳と位牌は必要?写真はどこに?

過去帳・見台

中陰壇

ポイント
☆浄土真宗は位牌を用いない。あくまでも過去帳か法名軸などを仏壇に飾る。
☆眞願寺では葬儀の時、額を用いています。
☆写真は必ず必要なものではない。飾るのであれば仏壇の中や上は避ける。
☆ご法事や中陰のとき仏壇の横(脇・床の間など)にお飾り壇(中陰壇)を設ける。そこに名号を飾り、法名(額・軸)写真などを飾るとよい。
③法事の時、焼香はどのように?

ポイント
☆本来は読経する僧侶の後ろに焼香卓(机)を設置し、香炉・香合・香炭(火だね)を用意し、読経中に僧侶から合図の後、順番に焼香卓に出て焼香する。
☆場所がなければ略式としてお盆にのせて僧侶の合図があってから参拝者に回す。
☆略式だが家庭では香炉と香合が一体になったものが便利。

略式焼香箱 香炭を忘れずに用意

経卓(きょうじょく) 机の上は経本のみ置き、線香などの用具はまとめておく

いつも整頓し綺麗に

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