当寺住職は、札幌市と近郊の5市に石狩郡を加え44ヶ寺が組織する浄土真宗本願寺派北海道教区札幌組の組長を努めています。各教区やお寺でも慶讃法要が行われていますが、2期8年の最終年度を迎え、組内寺院のご協力をいただき組長として最後の事業として慶讃法要を厳修することができました。
11月22日札幌別院で満堂の中厳修されました。法要に先立ち、札幌龍谷学園高等学校のダンス部が若さあふれるパフォーマンスを披露していただき、一気に高揚感が高まりました。
ご法要は本願寺名誉侍真近松照俊師の御導師のもと、新制御本典作法第一種(和讃譜)で行われました。組内寺院の合唱団が集い、『しんらんさま』の歌の中、本年度から札幌組総代会会長に推挙された当寺責任役員安孫子建雄氏等による伝供が行われました。最後の念仏では、たくさんの華葩(けは)がまかれ、本堂一面が素晴らしい荘厳となりました。
記念法話は清岡隆文先生に出向いただき、ご相続することの大切さをお紐ときいただきました。眞願寺では、皆さんにご案内しバスを用意し参詣させていただきました。
ご法要では福島県の原発事故で今だ復興に手もつけられていない相馬組の執行部の皆さんに出勤いただきました。今年3 月、相馬組震災13 回忌に出勤させていただいた際、札幌組の慶讃法要に来て一緒に喜びを分かち合いたいとお声がけし実現しました。
法要の最後に札幌組長より相馬組長へ支援金が贈られ、ご一緒できたことを喜びあいました。
皆様のお陰で素晴らしいご縁をいただきました。参拝された皆様に心より御礼申し上げます。
また、法要前には帰敬式が行われ、眞願寺の御門徒40 名を含み170 名を超える方が受式されました。受式後、住職より法名が伝達され、皆さんとても喜んでおられました。ご法要と帰敬式にそれぞれ感想をよせて頂きましたのでご紹介します。
- 節目を超えて、新たな時へ
- コロナ感染も落ち着き、ゆっくりと日常を取り戻しつつあるなか、40数名の眞願寺の門徒仲間と親鸞聖人の慶讃法要に参加させて頂きました。
札幌龍谷学園の女子高校生の閉ざされた時代を乗り超え、未来を拓く躍動を感じさせるダンス演舞で始まった法要は、読経、清岡講師の法話につながり、そのなかで講師は親鸞聖人御誕生850年、開宗800年に寄せて、地域と暮らしのなかで積み上げられた信心は相続すべき大切な財産と説かれました。
その後、2011年の東日本大震災で被災した福島県相馬組の組長から現状の取り組みの報告がなされました。
現地では被災から12年を過ぎても今だ復興の道半ばで、崩落した社寺の再建は緒についたばかりであるが、寺が地域と繋がり、そこに生活する人々と共にあることに変わりがないと懸命に前を向く強い決意が述べられると、被災した福島と連帯した活動を続けてきた札幌組の組長でもある、私たちのお寺の住職が激励の言葉に詰まり、涙を浮かべる場面もあり、私たちもいつも災地と共にあるとの一体感に包まれました。
フィナーレに来るべき次の時代を祝福するような蓮華の花の紙吹雪が広い会場一杯に降りそそぎ、感動のもとにおひらきとなりました。
今回、この札幌地区から集まった歴史的な記念法要に当寺の門徒仲間と立ち会うことができました。
お寺でのみ教えの学びのもと、これらの活動の片隅にいることの意味を今一度考え直す機会を頂いたことに感謝しつつ、この貴重な経験が老いて尚、自らの成長につながると思っています。ありがとうございました。 合 掌
釋 慈 眞 (鈴木 眞砂美)
帰 敬 式
法名「釋○○」とは“仏法に帰依した人の名”で主に本願寺で行われる帰敬式(おかみそり)を受けた人に対して本願寺住職(ご門主)から授与されるもので、生きている間に授かるものです。西本願寺では1月1・8・16日・12月20日を除き毎日行われています。亡くなったときにお寺の住職が法名をつけ葬儀に臨みますが、生前、帰敬式を受ける機会が無くお亡くなりになった方に対し、本願寺住職に代わって行っているものです。浄土真宗では戒名という言い方はしません。戒名とは自力修行をした人に対して授けられる名前だからです。
2024(令和6)年は5月19日に本願寺札幌別院で行われます。帰敬式を受けることをお考えの方は早めに眞願寺までご相談ください。
釋 敬 心 (末永 まゆみ)
一昨年昨年と父母がお浄土に往生し、それをご縁に昨年11月22日札幌別院にて帰敬式を受式させていただきました。
当日は法名拝受のお役目を仰せつかり、最前列のご本尊阿弥陀如来を仰ぎ見る位置に着座し夢の中にいるような心地でした。御導師の近松照俊師に続き三帰依文を唱え一人一人おかみそりを頂戴し緊張のなか法名を拝受。帰敬文を心静かに拝聴し厳粛な空気の中あっという間の一時間でした。
思えば16年前眞願寺で執り行われた帰敬式で父も同じ御導師よりおかみそりを頂いた写真が残されており不思議なご縁に改めて感謝致しました。午後からの親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年慶讃法要にも参拝させていただきました。み仏に包まれた穏やかな一日でした。これからも法名”敬心”の名に恥じぬよう日々お念仏を称えつつ御恩報謝に努めて参りたいと存じます。
釋 護 法 (吉田 圭蔵)
去る11月22日ご住職様のお勧めをいただき帰敬式を受式するご縁に恵まれました。振り返るとこの3年間程のコロナ禍等不安の強い日常生活の中、お念仏をお唱えする余裕もなく過ごすことも多い毎日でした。受式を機会とし真宗門徒として新たな人生を歩み出す所存です。
釋 覚 知 (河井 恵子)
主人が亡きいま、親鸞聖人のみ教えを心に願いながらおかみそりで法名を授かることが出来て胸が熱くなりました。慶讃法要にも参加し、心に残る一時を過ごすことが出来ました。最初から最後まで見守りくださったご住職、いろいろとお世話くださった坊守さん若さま法務員の皆様には、本当にありがたいこととお礼を申し上げます。